X線分光撮像衛星XRISM │ JAXAX線分光撮像衛星XRISM

トピックス

アウトリーチ XRISM 一般講演会(ハイブリッド)

開催日:2024年10月13日(日)13:30 – 15:30

  • 会場:JAXA相模原キャンパス 宇宙科学探査交流棟
       オンライン
  • 対象:中学生以上
  • 定員:会場参加30名、オンライン参加500名
  • 参加料:無料
  • 参加申し込み
    • 会場参加定員に達しました。
  • 概要:宇宙では、ブラックホールからのジェット 、超新星爆発、光速の99% 以上の速さで運動する超高エネルギー粒子など、熱く激しい活動が起こっています。この講演会では、そういった熱く、ダイナミックな宇宙の現象や天体について、最新の研究成果を交えつつご紹介します。質疑応答の時間を長く設けていますから、講師にどんどん質問してください。対面・オンラインのハイブリッド形式で行う講演会です。どうぞお気軽にご参加ください。

プログラム

13:30 開演、ご挨拶

講演1:XRISMで見えてきた宇宙最大の天体の進化

13:35-14:00 (13:50-14:00 質疑応答)

講演者:松下恭子(東京理科大学)

講演概要:宇宙最大の天体であり、多数の銀河が集まった銀河の大集団、銀河団。実は銀河団にある普通の物質のほとんどは星やガスではなく、数千万度の高温ガスです。銀河団や銀河は暗黒物質の重力によって物質が集まり、衝突合体を繰り返して巨大化すると考えられています。つまり、衝突によって起こる高温ガスの運動を調べれば、銀河団や銀河がどのように成長するのかを知ることができます。講演では、宇宙にある高温ガスを調べる宇宙天文台、XRISMを使って研究者たちが明らかにしつつある宇宙最大の天体の進化について紹介します。

講演2:XRISMで紐解く超新星爆発の元素合成とダイナミクス

14:00-14:35 (14:20-14:35 質疑応答)

講演者:鈴木寛大 (宇宙航空研究開発機構)

講演概要:この講演では星が死に際に起こす大爆発「超新星」に注目します。超新星は金属などの元素を宇宙に放出し、莫大な爆発エネルギーを変換して周囲の星間ガスを灼熱にする、銀河のエネルギー循環の担い手です。XRISMの高い分光性能があれば、爆発の3次元構造、ケイ素や鉄といった元素の量、そして爆発のエネルギーが宇宙に還っていく様子を捉えることができます。「分光性能」という一見地味な能力がいかに役立つかを実感してください。

講演3:XRISMで探る超巨大ブラックホールと銀河の進化

14:35-15:10 (14:55-15:10 質疑応答)

講演者:萩野浩一 (東京大学)

講演概要:近年の宇宙観測により、全ての銀河の中心に、太陽の百万倍から十億倍の重さ (正確には質量) を持つ超巨大なブラックホールが潜んでいると考えられています。この超巨大ブラックホールは、銀河の中心にただ存在するだけでなく、なんらかの方法で銀河の進化に強く影響を与えていることもわかってきました。本講演では、XRISMの観測により、ブラックホール自身の進化、さらにはブラックホールが銀河進化に影響を与えるメカニズムをどのように明らかにできるかをお話しします。