2025年10月20日から24日にかけて、XRISM International Conference 2025(第1回XRISM国際会議)を、京都駅近くの会議施設『京都テルサ』にて開催しました。これまで半年の一度のペースで開いてきたXRISMコラボレーション会議とは異なり、コミュニティに広く開かれた初めての国際会議です。会議には、世界18カ国から約330名の参加登録をいただき、うち約300名の方に現地参加をいただきました。
会議開催の目的は、XRISMによる過去2年間の科学観測成果を総括した上で、未解決の課題を抽出し、今後の科学戦略を構築するための議論を行うことです。X線連星や白色矮星に関する講演では、XRISMによる精密分光の圧倒的な威力を皆で再確認し、宇宙の化学進化や銀河団の力学的進化、銀河と超巨大ブラックホールの共進化にまつわる講演も堪能しました。会議の目的は十分に達成され、今後の宇宙科学におけるXRISMの位置づけが明確になりました。ニュートリノ天文学など、X線天文学以外の分野からの期待が大きいことも確認できました。また、大学院生や若手研究者による口頭講演が多く、活気に満ち溢れていたことも印象的でした。
詳細は未定ですが、次回のXRISM国際会議は2027年の春に米国で開催する予定です。その後も18ヶ月に一度のペースで、開催を続けていきたいと考えています。今後のXRISMの活躍にもご期待ください。
本国際会議は、宇宙科学研究所の他に、欧州宇宙機関、日本学術振興会、京都大学、東京大学 次世代ニュートリノ科学・マルチメッセンジャー天文学連携研究機構、東京都立大学、愛媛大学、宇宙科学振興会からの助成を受けました。ここに厚く感謝いたします。


